『彼岸島 48日後…』第19話がとても…悲しいお話だった…

ユリ…バイバイ。健太はもちろんだけぞ、自分も吉昭含め吸血鬼になっちまったお前たちのことはぜってェ忘れないからな。お前たちは吸血鬼になり邪鬼になっちまったけど、お前たちの愛はホンモノだった。白い水がない日本本土では長く生きていられないかもしれないが…せめて最後は、二人仲良く…

うっ、まさか彼岸島でこんなにも感動できるなんて思ってなかったよ。ちくしょう、泣かせるじゃねェか。

…さて、ユリたちがいなくなったところで…

さっさと雅のヤロウの居場所を吐きやがれこのくそ吸血鬼がァ！いくら人間を超えた力を持った吸血鬼でも、逆さ宙吊りで落としたら命はいくつあっても足りないだろ！じわじわ痛い思いするくらいならさっさと吐いたほうが楽だぞ！

…え？吸血鬼のはしくれ？人間なんかに情報を渡すかだって！？てめェら元人間だろうが！人間の尊厳を捨て吸血鬼に成り下がりやがってこのクソッタレ吸血鬼がァ！…どうやら心底吸血鬼になっちまったみてェだ。なら吸血鬼に恨みのある人間にどんなことをされちまっても文句はいえねェだろうなぁ。いいだろう、お前の吸血鬼の誇りとやらを見せてみろ！明さんの宙吊り落としにどこまで耐えられるか楽しみだ…って吐くの早ェ！

…さあ、さっさと雅のヤロウの居場所を吐け…って、雅のヤロウは東京にいるって！？やはり雅のヤロウ、日本の首都を落としていたか！予想通りだった…って明さん、ぶっちゃけ邪鬼の腹から救出してまで聞き出すことじゃなかったんじゃ…山を下って都市部にさっさと行っていればよかったのでは…？

まあいい、これで100％雅のヤロウが東京にいることが判明したんだ。あとはこの吸血鬼を始末してさっさと向かっちまえばいいだけのこと。…え？

あ、明さん…まさか健太に吸血鬼を始末させるつもりなのか！？…いや、明さんの行動は正しい。これから一緒になって戦うことになるんだ。二代目ケンちゃんの名を語るからには、これくらい始末しないとな。亮ちゅけは長いこと躊躇していたけど、襲われて一皮向けた。さあ健太！お前も明さんを守るため、そして人類を守るため成長するんだ！健太…健太ァ！

…え？斬れない？明さんと戦いが違う？おい！今の状況分かってんのか！？今雅のヤロウを倒さないと、人間は全滅しちまうんだぞ！お前それでもいいのか！いい…あ、そうか、健太には守るべきものがいるんだ…明さんとは違って、守るものが…

明さん…健太が共に戦ってくれると思っていたのか、明さんが寂しそうな表情を見せた。明さんは雅のヤロウをぶっ倒すために一人戦い、身も心も冷徹な鬼人になったと思っていた。だけど…やっぱり心の中では寂しかったのかもしれない。一緒に戦うべき仲間が、ほしかったのかもしれない。

…ちくしょう、今すぐにでも明さんのそばにいてェ！明さんと共に戦いてェ！加藤みてェな扱いを受けてもいいから、明さんと一緒に…ううっ、明さん…悲しいなぁ…

…結局健太は仲間に入らず、明さんは一人で東京へ向かった。…健太はここでお別れだけど、自分は最後まで明さんを見守り続けるからな！明さんを最後まで応援していますから！明さん…明さん…明さん…

ちくしょう、ついに「彼岸島48日後…」第1巻が発売されちまう…あの名シーン、そして驚愕のあのシーンがついに単行本になっちまうぜちくしょう！

彼岸島 最後の47日間(16)<完> (ヤンマガKCスペシャル) 松本 光司 講談社 2014-09-05

彼岸島(1) (ヤングマガジンコミックス) 彼岸島(1) Kindle版 松本 光司 講談社