『はじめの一歩』第1260話で超感動…新・間柴に世界の夢を託してやる！

『はじめの一歩』第1260話「一体、オレは‥。」

もうね、ドン引き。いや沢村戦のときは恐いもの見たさでどんどん反則スレスレのことしてくれよって大喜びしながら楽しみに見ていたはずなのに今回の伊賀戦に関していうと「あのまっとうにボクシングやってる間柴にそんなことすんなよふざけやがってこの伊賀と栗ヤロウがァ！」ってキレてるからなんか矛盾あるかもしれないけど仕方ねェよなんか納得できねェんだもんこの戦い方に！

伊賀の戦術…かつて間柴を苦しめた、一歩、木村、沢村の戦術。一歩と木村の戦術はいいよ。だってさ、普通にボクシング技術の話だから。沢村の戦い方はどうなんだ？いや沢村だって、かなり高度なテクニック使ってたじゃん。反則スレスレだったけども。でもなんだろ…これはボクシングで倒したいという感じよりも、間柴の人生終わらせるって感じで勝とうとしてる気がしてならない。簡単に言えば、すげェ腹立つ！ごめんね…温厚人間でいきたいんだけど、はじめの一歩30周年目前だからおめでたい気持ちで行きたいけども、そんなん関係ねェよ！平成から令和に変わる直前だってのに、全然ストレスたまっちゃってるよオイふざけんなよオイ！

…だが、こんな戦術ずっと続けられるはずがねェ！ボクシングには、審判というものがいる。審判の目をかいくぐって反則行為してるかもしれないけど、審判もプロ。あくまで人だから見逃すことはあるけども、こう何度も反則してて気づかないわけないでしょ…プロなんだから、この試合の反則行為に気づくはずだ。…そうだ！伊賀が反則してるって気づくはずだ！というか気づけ！マジで気づけって！

おかしいだろオイ！なんだこの審判…ちゃんと試合見てるんか！？間柴、反則行為してたか！？ラフファイトしてたか！？どう考えても相手だろ悪いのは！お互い気をつけてって…どうしてどちらもおかしいって決めつけてるんだ！？あれか！？沢村のときにやらかしてるからまたやらかしかねんとか思ってるんか！？それともクソ栗ヤロウに買収されたか！？それくらい不公平に感じちまうってェ！

…ありえん。審判のジャッジは絶対なのはスポーツの世界では当たり前。その審判は人だから、間違えることはあるでしょう。1度や2度…でも今回はどうだ！？短時間で何度もされてないか！？それなのに…どちらも悪いって…審判おかしすぎんだろオイ！

クソッ…審判にもイライラしてきやがった…間柴、かわいそうだろ…。むしろ人生おかしくなってもいいから暴走しちまえ間柴ァ！って思っちゃってる自分いるよオイ…。でも人生おかしくなっちまったらダメだ…こんなところで世界へ羽ばたかずに人生終わるなんて絶対にダメだ…。

「ちゃんと」「らしく」とは…

ちゃんとしろ…王者らしくしろ…間柴のセコンドが放った言葉。その言葉に間柴は引っかかった。学生時代に問題を起こし、バイトでも街のおまわりさんにも、疑われ、さらに妹のために用意したお金を親族に渡したときなんて、どうやってこのお金つくってきたって…。

もちろん、学生時代に素行が悪かったのはある。だけど間柴は真面目にやってきていたんだ。それなのに、今なお疑われる…。もうね、なんかつらい。

よく自分は「昔ヤンチャしてて更生したヤツらより、昔からずっと真面目にやってきたヤツのほうが救われるべき」って思ってるんだけど、間柴はヤンチャしてたけどそこから這い上がり今の地位にまで努力で上り詰めた実績があるから救われるべきだと思うんですよ。少なくとも、大きな挑戦なんかしてない自分なんかより、よっぽどすげェよ。ほんと、怒られないようにうまいこと逃げに逃げてきたここのヤツなんかよりよっっぽどすげェよ。

でも間柴は、周りからずっと変な目で見られ続けている。そんなんだから間柴は、誰も信用ならねェって思っている。おかしいでしょ！

ちくしょう…このまま間柴は、ブチギレて試合をダメにして終わってしまうのだろうか…

そんな間柴に救いの手が…

かつて、間柴にこれほど暖かい言葉が飛び交っていただろうか…。後楽園（だったかな？）にこんな暖かい…まるで人肌がこすれすぎてむしろ熱く感じるくらいの「まっしっば」コールって、存在しただろうか…。

間柴が今まで味わっていない声援。その言葉を聞いた間柴は、今までにない気持ちが胸に押し寄せてきて…そして間柴、世界へ行くと宣言。暴走しそうだったあの間柴が、声援によって生まれ変わった。

新・間柴の誕生だ。これは…マジでうれしい。なんか…ここずっとストレス溜まってた自分なんだけど、すげェ気持ちよくなった。まさかこんなに心地よい感情を湧かせてくれたのが、間柴だなんて…信じられない。

間柴…勝ってくれ。お前なら勝てるはずだ。気持ち良いフリッカー、そしてアッパーカットで伊賀を倒して、新・間柴のボクシングを世界に伝えてきてくれ…本気で…マジで応援してるぞ…。間柴ァ！

はじめの一歩(124) (講談社コミックス)

森川 ジョージ